赤ちゃんの睾丸(精巣)は、
胎児期にはおなかの中にあります。
成長とともに下がって、
生まれる頃には陰のうの中に納まりますが、
何らかの原因でおなかの中に留まってしまうことがあり、
これを停留精巣といいます。
片方だけの睾丸である場合が多いですが、
ときには両方の睾丸がそうなる場合もあります。
未熟児の約30%にこの症状がみられ、
鼠径ヘルニアを併発している場合もあります。
停留精巣の症状
停留睾丸になっても痛みはありません。
陰のうに触れても睾丸の感触がなく、
股の付け根を触ると、
丸いしこりがあって気付くことが多いようです。
また、まったくふれないこともあります。
停留精巣の治療
自然に降りることもありますが、
1歳ぐらいまでに降りないと
精巣の発達が悪くなるので
6ヶ月から1歳の間に陰のうの中に移動させ、
固定させる手術をします。
長い間放置しておくと、
大人になってから不妊症や悪性腫瘍になることもあります。